「世界一臭い食べ物」と言われる【シュールストレミング】とは危険な食べ物?

【シュールストレミング】とは「世界一臭い食べ物」と言われるニシンを塩水に漬けて発酵させた缶詰のことです。(写真は拡大表示できます)

(出典元:アマゾン
主にスウェーデンで生産・消費される食べ物で日本では「スウェーデン大使館」内の自動販売機で販売されているそうです。

そしてスウェーデン語で「スール(sur)=酸っぱい」「ストレンミング (strömming)=バルト海産のニシン」という意味があります。
その【シュールストレミング】は塩漬けされたニシンを滅菌処理せずに缶詰にするために、日本では缶詰の定義から外れていることから「缶詰」と標記できないそうで「缶入り食品」などと呼ばれたりするようです。


「世界一臭い食べ物」と言われるほどの【シュールストレミング】の匂いですが、世界の食べ物を、若林商店が開発し、B&Hラボが販売した、におい濃度測定用ガス検知器における臭気指数計「アラバスター単位」(Au)で計測したところ、シュールストレミングは8070Auを記録しました。

韓国で最も臭いといわれているホンオフェでも6230Auであり、世界で一番臭いと言われるエピキュアーチーズは1870Au、日本でも「くさい」食べ物で有名なくさやは1267Auでした。
この数値を見ても【シュールストレミング】の匂いは群を抜いて強烈な臭いであることが分かりますね。

日本のくさやの6倍以上もくさいと言われる【シュールストレミング】の匂いは想像できないですね。
巷では【シュールストレミング】の匂いは鼻が死ぬぐらいの匂いや数年放置した腐った卵、一番ひどい下水の匂いなどと言われています。
その匂いの為、本場のスウェーデンでさえ法的にも屋内での開缶が禁止されているほどです。

ちなみに、臭気指数計「アラバスター単位」(Au)ですが国際的に広く認められた「においの単位」ではないと言うことです。
とは言え、フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』で「臭い食べ物の代表例」として臭気指数計「アラバスター単位」(Au)を用いて紹介しています。(画像は拡大表示できます)

(出典元:ウィキペディア
その為【シュールストレミング】の缶詰(日本では缶詰の定義から外れていることは書きましたが敢えて缶詰と書きます)を開ける場所は注意が必要です。

下手にマンションなどで開けると、そのあまりの匂いのために「異臭がする」と警察に通報され【シュールストレミング】としての事件となる可能性は高いです。

実際、2012年にスウェーデンのストックホルム近郊の住宅地で「異臭がする」と警察に通報が入る事件がありました。
そしてレスキュー隊や消防車、救急車などが出動するなど大騒ぎになったほどです。

他にも【シュールストレミング】の事件として有名なものは、2014年のノルウェーで見つかった【シュールストレミング】を24年間放置されていたものを発見した夫婦が、中の発酵が進んで缶が膨張していたことで「いつ爆発するか分からない」と恐怖を感じ近所の人に事情を説明して注意を促したりノルウェー軍に連絡したりと大騒ぎとなりました。

最終的には本場のスウェーデンの専門家により回収されることになりましたが、缶の中で発酵が進むことにより、缶が膨らんだ状態になる場合もあり【シュールストレミング】の缶が爆発するのではないかと心配する人もいるようです。

実際には【シュールストレミング】が爆発したという記事はありませんので多少膨らんでも大丈夫のようです。

その為、日本で唯一購入出来る(スウェーデン大使館は別として)通販サイト『アマゾン』の輸入販売を行う三幸貿易は複数の輸送機関に断られたりしたことを認めています。
そして【シュールストレミング】輸送中は航空規制液体として、国連により定められた危険物取り扱いルール「国連番号」の下で管理することで輸入が認められたものの、恐ろしく高い運賃と制約があるそうです。


そう言った経緯から【シュールストレミング】の値段は300g入りで5,490(アマゾンで)と高額な商品となっています。
因みに「スウェーデン大使館」の自動販売機での【シュールストレミング】の値段は5,500円となっています。
※どちらも2022年8月11日時点での価格です。

そして注意事項として

〇缶は開ける時まで常温に戻さないようにしてください。常温では醗酵が進んで開缶時に噴出するだけでなく、身が溶けて無くなってしまいます。
〇必ず屋外で、できればビニール袋の中で開缶してください。醗酵が進んでいると汁が噴き出します。周囲や風下に人がいないことを充分に確認して缶を開けてください。
〇衣服などに汁が飛ばないようにご注意下さい。汁がついた服は洗濯しても臭いやシミが取れなくなります。
(引用元:アマゾン

など取り扱いや保存方法には注意が必要です。

気になる【シュールストレミング】の味ですが、始めに書いた通り塩水に漬けて発酵させているため、味は非常に塩辛いとのことです。

その為に、【シュールストレミング】の食べ方としては本場のスウェーデンでは、匂いを抑えるためにアルコール度数の高いお酒でニシンを洗い皮と骨を取り除いた後に、パンにのせたり茹でたジャガイモなどにのせて食べるのが一般的だそうです。

他にもサワークリームや、トマト・クリームチーズなどをトッピングとして使うなど【シュールストレミング】の食べ方として紹介しているサイトもあります。

ただ、【シュールストレミング】の味以前に匂いが強烈過ぎて食べられない人もいるそうです。

そう言った理由から【シュールストレミング】の液体が目に入ると失明するのでは?という人もいますが、調べた限り【シュールストレミング】で失明した事例はありませんでした。

ただ事例が無いとは言え、万が一【シュールストレミング】の液体が目に入った場合は眼科医で診てもらったほうが良いでしょう。

【シュールストレミング】のワードで調べていくと【シュールストレミング】死亡だの物騒なワードが出てきますが、実際には【シュールストレミング】で死亡例はありません。

それほど【シュールストレミング】の匂いが強烈であることから、色々都市伝説的な噂もあるようですね。

『アマゾン』での【シュールストレミング】の口コミでは、単なる興味本位やイベントなどでの使用目的で購入する人が多いようですね。

私も一度は【シュールストレミング】の匂いを体験してみたいですが、その機会はほぼ無いと思いますがそのようなことがあれば記事にしたいと考えてます。

しかし【シュールストレミング】関連の記事が多いことも事実です。

いつかは【シュールストレミング】が日本でもメジャーな食べ物になる日が来るのかもしれませんね。

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