【大豆ミート(ソイミート)】が単に人気なだけでなく、環境に優しいと言われる訳。

最近はテレビやネットニュースで取り上げられることも多くなり、知名度を上げてきている【大豆ミート(ソイミート)】ですが、そもそも【大豆ミート(ソイミート)】とは何でしょうか?(写真は拡大表示できます)

(出典元:アマゾン

【大豆ミート】とは油分を抜いた大豆を加工して作った食品のことです。
味や食べごたえをお肉の食感を再現した加工食品のため、大豆「ミート」と呼ばれています。


【大豆ミート】は別名「大豆のお肉」とも呼ばれ、「牛」・「豚」・「鶏」といった肉に次ぐ「第4のお肉」としても注目されています。

その【大豆ミート】の製造方法、は大豆の油分を絞ったあとの大豆粕(だいずかす)を加熱・加圧・乾燥させて作られています。

元々【大豆ミート】はヴィーガンやベジタリアンの方と言った菜食主義者向けの肉の代用食品として使用されていましたが、最近はヘルシーフードとして人気となっています。

その為、最近では技術開発が進み以前よりも肉と味や風味まで本物と遜色ないものが作られるようになったため、人気に拍車がかかっているようです。

ただ、ひとことで【大豆ミート】と言っても1種類だけではありません。

【大豆ミート】の製造方法はレトルト・乾燥・冷凍の3製品で販売されています。

『レトルトタイプ』は、お湯で戻したり水切りなどが必要なくそのまま調理に使えるのが特徴です。
ミートボールやハンバーグ・カレーと調理済で、お湯で温めるだけで食べられるものや、ミンチ・フィレ・ブロックなど他の食材と合わせて煮る・焼くなど調理して使うタイプもあります。

『乾燥タイプ』は湯戻し・水洗い・茹でたり焼いたりといった下準備が必要ですが、長期保存ができると言った特徴があります。
基本的には下味はついていないので自分好みに調理できます。
【大豆ミート】のレシピとして一番人気の【大豆ミート】のそぼろ煮は乾燥タイプを使った料理です。
他にも揚げ物や炒め物など幅広い調理法として、特に人気があります。

『冷凍タイプ』は湯戻しの必要がなく通常の冷凍肉と同じように、冷凍庫から出して他の食材と一緒に過熱するだけです。
必要な分だけ使うことが出来るのが特徴です。

更に【大豆ミート】にはひき肉のような細かくなった「ミンチタイプ」のミートソースやそぼろにすることが多いです。
角切りのような「ブロックタイプ」はからあげ・酢豚・カレーなど大豆ミートをメインにしたい時に使うのが多いです。
こま切れ肉のような「フィレタイプ」はバラ肉に近いカットされた肉のような薄切りのタイプなので、炒めものなどに幅広く使うことが出来るなど3つのタイプがあります。

そして今では【大豆ミート】はスーパーでも売られています。
2021年には流通大手のイオンが【大豆ミート】のプライベートブランド(PB)を販売開始しています。
【大豆ミート】は業務スーパーでも取り扱っているほど人気の食品となっています。

そうなると【大豆ミート】は品質が上がり更に肉の代用食品としての需要は高まっていくことでしょう。
人気メニューの【大豆ミート】唐揚げや【大豆ミート】のカレーなどのレシピも多く公開されており、レトルト商品もあります。

そんな人気となっている【大豆ミート】のデメリットは果してあるのでしょうか?

一つは、人気となっていると書きましたがまだまだ日本での知名度が低いため、牛や豚・鶏と比較しても値段が高いと言うことです。

あとは乾燥タイプは湯戻し・水洗い・茹でたり焼いたりといった下処理が面倒という点もあります。
【大豆ミート】の「戻し方」は重要と言われています。
特に湯戻ししたあとの水洗いは、水の濁りがなくなるまでよく洗う必要があります。
良く洗わないと大豆の独特の臭いが残るので、しっかり洗うことが重要でこれが下処理が面倒と言われる原因になっています。

ただ温めるだけの【大豆ミート】ならイオンの【大豆ミート】のプライベートブランドだと、調理すること無く電子レンジで温めるだけで食べられる商品も多いです。(写真は拡大表示できます)

(出典元:イオン

とは言え【大豆ミート】のデメリットは少ないと言って良いでしょう。
むしろ【大豆ミート】のデメリットとよりもメリットの方が多いです。


大豆は「畑の肉」とも呼ばれており文部科学省「日本食品標準成分表2020年版」でも【大豆ミート】のカロリーは牛の1/4となっており、たんぱく質は遜色がないほど含まれていることがわかります。
とは言え牛の部位によってはカロリーの差は1/2という意見もあります。
実際には100gあたりの【大豆ミート】のカロリーは163kcalです。
※文部科学省「日本食品標準成分表2020年版」より

糖質も加工段階で大豆の油分が取り除かれているため、牛肉の約40分の1以下と言われており【大豆ミート】はダイエット効果も期待できると言うわけです。

更に【大豆ミート】には、お肉に含まれない栄養素である食物繊維が多く含まれています
日本人に不足しがちと言われる食物繊維は消化・吸収されずに、腸まで達する栄養素です。
整腸効果や、血糖値上昇の抑制、血液中のコレステロール濃度の低下など多くの効果が期待できるので積極的に取り入れたい栄養素になりますね。

そして【大豆ミート】にはコレステロールが含まれていません。
大豆タンパク質が血中コレステロール値を下げる効果があるともいわれ、生活習慣病や体の不調の予防になると言うわけです。

他には、食物アレルギーの原因となるグルテンも大豆には含まれていません。

【大豆ミート】が注目されている最大の特徴は何より環境に優しいと言うことです。(写真は拡大表示できます)

(出典元:アマゾン

世界の人口は国連の推計によると2050年に100億人を突破すると言われています。
そうなると食糧危機が起こり、牛肉をはじめとする食肉が不足していきます。
現在でも牛のエサである穀物の価格が暴騰しています。

よく言われる牛の場合は、ゲップによるメタンと呼ばれる温室効果ガス排出により、地球温暖化の原因にもなってしまいます。

そこに人口増加となると、牛や豚などを飼育する場所が必要となり環境破壊にも繋がります。

そこで環境にやさしいとされる【大豆ミート】が注目されているというわけです。

【大豆ミート】は世界では当たり前の食品となっており、近年になってようやく日本で人気が出てきました。

人気になることで、更に開発が進み【大豆ミート】の独特の臭いを抑えた商品や、価格自体安くなるのでは無いでしょうか。

これからも【大豆ミート】の存在は大きくなっていくことでしょう。

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