【かっぱ寿司】の店舗数や被害者の『はま寿司』との意外な関係とは?

かつては回転寿司チェーン業界で第1位の座についていた【かっぱ寿司】でしたが、今では第4位までになりました。(写真は拡大表示できます)

(出典元:かっぱ寿司
今回は田辺公己社長ら3人が、競合の回転ずし大手『はま寿司』の営業秘密を不正に取得した不正競争防止法違反の容疑で、警視庁が29日までに逮捕状を取ったと言うニュースで話題となってしまいました。


簡単に言うと【かっぱ寿司】社長『はま寿司』の仕入れ価格に関するデータを持ち出したと言うことです。(社長は「はま寿司」の取締役を3年間努めていた)

先週までは回転寿司チェーン業界で唯一【かっぱ寿司】メニューで100円寿司を続ける(逆に100円寿司ネタを増やす)と言うことで話題になっていましたが、今回のニュースでイメージダウンは避けられません。

今の回転寿司チェーン業界1位は『スシロー』ですが、2011年までは【かっぱ寿司】が回転寿司チェーン業界で第1位でした。

【かっぱ寿司】を運営する『カッパ・クリエイト』は株式上場しているものの、同じく株式上場している『スシロー』や『くら寿司』は月次報告書で店舗数推移を報告しているわけですが、【かっぱ寿司】は店舗数推移を公表していません。

理由としては、店舗数が減り続けているからと思っています。
『スシロー』や『くら寿司』は毎月店舗数を増やしていますが、【かっぱ寿司】は店舗数を減っているのが分かります。

因みに今回の『はま寿司』の営業秘密を不正に取得したと言われた『はま寿司』は回転寿司チェーン業界では2022年9月30日では店舗数で業界第2位ですが唯一、株式上場していません。

『はま寿司』の親会社は『ゼンショーホールディングス』であくまでも『すき家』のみ店舗数推移を公表しています。

【かっぱ寿司】の親会社は株式上場している『コロワイド』ですが、子会社である【かっぱ寿司】も株式上場させています。

調べたところ2017年の回転寿司 ランキングでは(ソース元「ITmedia ビジネスオンライン」)

『はま寿司』:472店舗
『スシロー』:466店舗
『くら寿司』:417店舗
『かっぱ寿司』:341店舗

となっています。

そして2022年9月30日時点と2022年12月16日時点での店舗推移。
更には2023年12月24日時点での店舗推移。

『はま寿司』:566店舗→573店舗→593店舗
『スシロー』:645店舗→632店舗→639店舗
『くら寿司』:526店舗→532店舗→544店舗
『かっぱ寿司』:304店舗→302店舗→292店舗

【かっぱ寿司】は店舗数を減らしています。
ここに来て最大手の『スシロー』も店舗数を減らしています。
実際5月26日では【かっぱ寿司】の店舗数は308店舗でしたが4ヶ月で4店舗減となっています。
※2022年11月7日時点で【かっぱ寿司】の店舗数は304店舗のままです。
※2023年12月24日時点で【かっぱ寿司】の店舗数は292店舗とついに300店舗を割りました。

今最も勢いのある回転寿司チェーン店は、店舗数の伸びでいくと『はま寿司』となります。

今では【かっぱ寿司】の店舗数は回転寿司チェーン業界1位の『スシロー』の半分以下と寂しい結果になりました。

実は【かっぱ寿司】は問題となった『はま寿司』の親会社である『ゼンショーホールディングス』と2007年にと資本業務提携契約を締結しています。
ただわずか7ヶ月後に資本業務提携を凍結しています。


理由は分かりません、が翌年の2008年8月14日に資本業務提携を解消しています。
その頃はまだ回転寿司チェーン業界1位だったので、どこかにおごりがあったのかもしれませんね。

更に【かっぱ寿司】の店舗数で『スシロー』や『はま寿司』に抜かれて焦ったのか、2013年には『元気寿司』と早ければ2014年度中に経営統合をすることを前提に業務提携すると発表したにも関わらず、2014年には現親会社である『コロワイド』の子会社となりました。

この辺りに【かっぱ寿司】として迷走していたことが分かりますね。

確かに『コロワイド』は「食」の総合プロデュース事業会社ですが、お寿司に関しては素人です。
結果的に【かっぱ寿司】は店舗数を減らしていくことになりました。

もし『ゼンショーホールディングス』か『元気寿司』と資本業務提携契約をしていれば、今のような低迷は無かったと思います。

実際『はま寿司』や『元気寿司』は店舗数を伸ばしています。

今回の件で【かっぱ寿司】の企業としてイメージダウンは避けられないでしょう。
社長含め3人も逮捕となれば、今年問題となった『スシロー』の「おとり広告」の件よりも問題は深刻と言えそうです。

【かっぱ寿司】の月次報告書で全店 売上(前年同月比)では4月からは前年以上に好調でしたが、今回の件で来客数は減少する可能性が高いです。

実際【かっぱ寿司】の株価も下落しています。
最終的には【かっぱ寿司】の株主優待も無くなるかもしれません。

というより法人としてのカッパ社も同容疑で書類送検される見通しとあることで、最悪は上場廃止もあり得ると言えます。

今回は親会社の『コロワイド』もどう対処していくのか注目されるでしょう。
一番の落とし所は、被害者である『はま寿司』の親会社の『ゼンショーホールディングス』と業務提携(株式譲渡)すると言うのが良いのでは無いでしょうか。

まぁ単純な事ではないので、そうはならないでしょうが。

逆に今回のピンチを乗り越えることが出来るとすれば、【かっぱ寿司】メニューで100円寿司と言う強みを生かすしか無いでしょう。

しばらくは【かっぱ寿司】の動向には注目ですね。

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