【アンテナショップ】の閉店は加速する?リアル店舗のアンテナショップはどうなる。

【アンテナショップ】とは企業や地方都市の自治体などが東京や大阪などの繁華街で、自社あるいは地元の特産品などを販売するお店のことを言います。(写真は拡大表示できます)

(出典元:北海道どさんこプラザ

ただ、消費者の反応を調査して商品開発に役立てる役割も兼ねているので【アンテナショップ】と言われるようです。


【アンテナショップ】は1990年代から東京有楽町や銀座の空き家店舗を利用して地方自治体が出店していきました。

そういった経緯からも【アンテナショップ】は東京が一番多いです。
【アンテナショップ】の魅力は、その地方でしか手に入らない商品が東京や大阪の【アンテナショップ】なら手に入ることですね。

地方出身者が東京で地元の特産品などを購入したりといったケースもあります。
中には旅行気分で、東京にある各都道府県の【アンテナショップ】で特産品の購入巡りをする人も結構いるそうです。

そして2007年に当時の宮崎県知事の東国原英夫氏の宣伝効果で、【アンテナショップ】新宿の「新宿みやざき館KONNE(コンネ)」の売上げが急増したことから【アンテナショップ】は注目となり、全国の自治体のアンテナショップの出店が加速しました。

そして2016年には北海道の「北海道どさんこプラザ有楽町店」が年商10億円を超える【アンテナショップ】もあり、沖縄県など複数店を出す自治体もありました。

そういった経緯から【アンテナショップ】は東京や大阪に地元の特産品などをアピール出来る場所となり、知名度アップに期待が出来ることから年々【アンテナショップ】は増加の傾向にありましたが、新型コロナウイルスの感染拡大により客足の減少などで売上げが減り、閉店するお店も増えてきました。

【アンテナショップ】は銀座などの一等地に多く出店しています。
理由は【アンテナショップ】が銀座などの一等地に出店することで注目度が高くなるからですが、その分賃料も高いことになります。

【アンテナショップ】は有楽町にも多いことで有名ですが、【アンテナショップ】が有楽町に多い理由として「東京交通会館」の存在があげられると思います。

2022年8月1日時点で「東京交通会館」のホームページ上で案内されている【アンテナショップ】は観光案内も含め13店舗あります。

そして2022年3月21日をもって【アンテナショップ】有楽町に出店していた「兵庫わくわく館」が閉店するということで話題になりました。

同館は企業経営者ら有志による「兵庫県特産物発信協会」が2011年から運営を開始。
首都圏で手に入りにくい商品を求める客に重宝され、知名度もあることから2019年の秋には店舗面積を約3倍に拡大したばかりでしたが、コロナ禍での時短営業や人手の減少など売上が大幅に減少。

2021年に国の補助金が打ち切られた為に、補助金がないと存続は難しいとの判断から閉店することになりました。

同じく【アンテナショップ】有楽町に運営されていた北海道美瑛町アンテナショップ「丘のまち美瑛」も2022年1月31日をもって閉店しています。
「丘のまち美瑛」はフェイスブックを使った発信も行っていましたが、やはりコロナ禍での時短短縮による売上減と補助金打ち切りの影響は大きかったようです。

2022年8月1日時点で【アンテナショップ】有楽町では2店舗が閉店しています。


とは言え観光地として有名な『北海道』や『沖縄県』の【アンテナショップ】の人気は根強いです。
「北海道どさんこプラザ 有楽町店」では北海道の人気スイーツや海産物、乳製品、グロッサリーなど1,200種類以上揃えるなど、いつ行っても新しい発見があると話題になるほどの人気店です。

そして最初の方でも書きましたが「北海道どさんこプラザ」は「北海道どさんこプラザ さいたま新都心店」・「北海道どさんこプラザ 仙台店」・「北海道どさんこプラザ 池袋店」・「北海道どさんこプラザ 吉祥寺店」・「北海道どさんこプラザ 名古屋店」・「北海道どさんこプラザ 町田店」・「北海道どさんこプラザ 羽田空港店」と【アンテナショップ】を多店舗展開しています。

同じく沖縄県の【アンテナショップ】の「わしたショップ」は、アンテナショップの成功例として各自治体より注目されたほどです。
その「わしたショップ」は北は北海道から地元沖縄県に10店舗複数の店舗展開しており、近年では「わしたショップオンライン」とネット販売にも力を入れています。

【アンテナショップ】一覧「NAVITIME」で見ることが出来ます。
【アンテナショップ】の東京の数は58店舗と、2位の【アンテナショップ】の大阪の9店舗と比べても圧倒的に【アンテナショップ】は東京に集中して出店しているのが分かります。

コロナ禍で飲食業界は大ダメージを受けましたが【アンテナショップ】も例外ではありません。
補助金がないと存続は難しいとの判断から「兵庫わくわく館」が閉店したように、今後閉店する【アンテナショップ】も可能性としてあるでしょう。

岐路に立つ【アンテナショップ】と言われていますが、今後は地方都市の自治体が「オンラインショップ」に力を入れていくのでしょうか。

それには商品の「知名度」が必要になってきます。

【アンテナショップ】のメリットとして、首都圏は人口も多く経済規模も大きいので、首都圏の方々に直接PRできる効果が期待できることです。

そう言った理由から【アンテナショップ】は東京に多いわけですが、一方で新潟県の花角知事は「リアルの店舗が必要かどうかも含めて、ゼロベースで考えてもらいたい」と言ってます。

個人的には、地方都市の自治体が特産品を直接アピール出来る場所として「リアルの店舗」である【アンテナショップ】は必要と思っていますが、その経営が難しいとなればネットに移行せざる負えないのでしょう。

催事などでアピールしていくのは当然ですが、果して今後の【アンテナショップ】がどういう選択をしていくのかは地方都市の自治体によっても選択肢が分かれることでしょう。

アフターコロナで、これからの【アンテナショップ】の動向には注目ですね。

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