しゃっくりの止め方

しゃっくりが絶えず続く状態に悩まされることは、多くの人が経験しているでしょう。

しゃっくりの原因は何なのでしょうか？ また、しゃっくりを即座に止める方法はあるのでしょうか？
調査してみると、実は柑橘系がしゃっくりを抑えるのに効果的であることがわかりました。

この記事では、しゃっくりの原因や、迅速に止める方法、そして効果的な対処法を解説しています。

突然のしゃっくりは困りものですね。
大切な会話やプレゼンテーション中にしゃっくりが起きないよう、しゃっくりの効果的な止め方を確認しておくことが重要です。

「びっくりさせる」方法は広く知られていますが、医学的な観点から考えられたしゃっくりの止め方もいくつか存在します。
どれが最も効果的かは個人差がありますので、いくつか試してみてください。

しゃっくりを止める方法おすすめ１０選！

※しゃっくりの対処法に関する科学的な根拠は十分ではないため、自身に効果のある方法を見つけるしかないようです。

① 呼吸を止める

一時的に呼吸を中断する行為は、しゃっくりの対処法として１番知られています。
例えば、「息を止めたまま3回唾を飲み込む」といった方法がありますが、最初は単に呼吸を中断するだけでも効果的です。

また、より効果的な呼吸の中断方法も存在します。

１．できるだけ深く息を吸い込む
２．20秒から1分間、お腹に力を入れて呼吸を止める
３．口を開けて徐々に息を吐く

後で紹介する「舌を引っ張る方法」よりも効果は薄いかもしれませんが、呼吸を中断することで横隔膜の動きが停止し、これがしゃっくりの抑制につながる可能性があります。

一度の試みでしゃっくりが止まらない場合もあるため、数回繰り返して深呼吸と似た動作を試してみることもお勧めです。

② 果物の酸っぱい液体を摂る

民間療法の1つですが、思いがけなく有益な手段とされています。

１．100％果汁のジュースを摂取すること
２．レモン汁を水で薄めて摂取すること
３．柑橘系の果物（例: レモンやみかん）をそのまま食べること

柑橘系の成分が刺激を与え、横隔膜に作用すると考えられています。
個人差があるため、効果があるかどうかは試してみる価値がありますが、気休め程度になる可能性もあります。

ジュースを摂取する際は、必ず果汁が100％であるか確認してください。
果汁成分が少ない場合は効果が期待できません。

③ 紙袋の中で息をする

頬に紙袋を当て、その端が軽く触れるように調整します。紙袋を膨らませたり収縮させたりしながら、深呼吸と共に吸い込んだり吐いたりしてください。

体をリラックスさせながらこの方法を試すと、しゃっくりが収まる可能性があります。
※紙袋を頭からかぶることは避けましょう。

このトリックを使用すると、息を止めた時と同じように血中の二酸化炭素の量が増え、横隔膜のけいれんが抑制されます。

④ 落ち着いて呼吸する

深呼吸の手順を3、4回繰り返してください。
ゆっくりと息を吸い込み、肺に空気を溜めます。10秒間息を止め、その後徐々に吐き出します。
これを3、4セット繰り返します。吸うたびに10秒間息を止めるように心がけましょう。

しゃっくりが続く場合は、20分ごとにこの手法を試してみてください。

しゃっくりの原因が不安やストレスにある場合、特に効果的です。

⑤ 氷を上あごに押し付ける

上あごに氷を押し付ける方法は、舌咽神経を活性化させる効果があります。
この方法は冷凍庫が手近にある場合に試してみてください。

口に入る大きさの氷を口に含み、舌を使って氷を上あごに圧迫します。
低温やけどに気を付けつつ、氷が溶けるまでこの圧力を維持します。
途中で舌に痛みを感じたら、一度氷を離してから再び押し付けてみてください。

しゃっくりを止める方法としては、「氷を舐め続ける」ものもありますが、こちらの方法の方が効果的です。

冷たい水分は迷走神経を刺激し、舌を使うことで舌咽神経も刺激できます。
ただし、途中で氷を誤って飲み込まないように十分に気を付けてください。

⑥ コップ1杯の水を飲む

気を紛らわせるのに便利なテクニックです。

知っている人は知っている方法かもしれませんね。
これは、コップと水があれば実践でき、医学的にもしゃっくりに対して有益な方法です。

１.コップに水を8割ほど注ぐ。
２.前かがみになり、口をコップの手前ではなく奥に向ける。
３.頭を前に傾け、奥から水を飲む（上唇、上歯、上あごを伝って水を含むイメージ）。

ただし、慎重に行わないと水をこぼす可能性があるのでご注意ください。
この前かがみのポーズで水を飲むことで、横隔膜を引き上げることが目的です。

ただし、注意が必要です。
失敗すると水が気管に入り、むせてしまう可能性があり、さらにしゃっくりが悪化することがありますので、慎重に行ってください。

⑦ 舌を引っ張る

ハンカチで舌を押さえ、引っ張り上げるというシンプルな方法です。
これは、「しゃっくりが収まらない」という問題に悩む患者に対して、実際の医師が行っている対処法の一例です。

１．ハンカチを使用して舌を握る。
２．舌を引っ張って30秒間キープする。
３．舌を解放する。

あまり強く引っ張りすぎると痛みを感じますが、弱すぎても効果が得られません。
引っ張るときは、「ちょっと痛い」ぐらいの力で試してみてください。

「舌咽神経」を刺激することで、横隔膜の運動がリセットされ、しゃっくりが止まる可能性があります。

ハンカチを汚したくない場合は、ビニール手袋を使用しても構いません。
他にもティッシュを使ってみるのも良いでしょう。
ただし、素手で舌を引っ張るのは衛生的に好ましくありません。

⑧ 指を耳に入れて押す

耳に指を差し入れ、圧をかけることで横隔膜に影響を与える舌咽神経を刺激する手法があります。
この方法は、特別な道具が無い場面で有効です。

手の人差し指をそれぞれの耳の穴に直接挿入し、約1分間にわたって耳の奥を力強く押し続けます。
これにより、耳の奥の迷走神経を介して横隔膜のけいれんを緩和させることができます。

ただし、指の爪が長い場合は注意が必要です。
この方法を行う際に爪が耳の奥を傷つけないように気をつけてください。
ネイルアートなどで爪を整えている方は特にご注意ください。

⑨ 漢方薬を服用する

しゃっくりは主にストレスや体の冷え、胃腸の不調が原因とされ、これに対処するために漢方薬が考案されています。
しゃっくりを抑制する効果が期待される漢方薬は以下の3つです。

１．芍薬甘草湯（しゃくやくかんぞうとう）

この薬草は身体のけいれんを抑制する効果があります。
横隔膜のけいれんから生じるしゃっくりだけでなく、こむら返りなどにも効果があります。

２．柿蔕湯（していとう）

この生薬は主に柿のへたを使用し、「しゃっくりの特効薬」とも呼ばれています。
生姜も含まれており、体の冷えにも良い影響が期待できます。

３．半夏瀉心湯（はんげしゃしんとう）

しゃっくりが胃腸の不調から起こる場合におすすめです。ストレスや食べ過ぎなどで弱った胃腸をサポートし、回復に寄与します。

⑩ しゃっくりを引き起こす食べ物や飲み物を避ける

たとえば、辛い食べ物、炭酸飲料、アルコール飲料、チューインガム。
また、喫煙もしゃっくりを引き起こすので、これを機に禁煙してみましょう。

しゃっくりの原因

唐突に声がヒックヒックとする不意の現象、それがしゃっくりです。
これは何なのかご存知でしょうか？

医学的には「吃逆（きつぎゃく）」とも呼ばれ、しゃっくりは横隔膜が無意識に繰り返すけいれんのことです。

横隔膜は胸とお腹の中間に位置し、呼吸時に収縮します。
この収縮が痙攣すると、勢いよく空気を吸い込む結果、「ヒック」という音が生じます。
しゃっくりが起こりやすくなる原因は、胃腸に負担がかかったときやストレス・緊張を感じたとき、身体が冷えているときなどがあります。

しゃっくりの原因は様々で、通勤中のストレス、急いで辛いものを摂取した場合などが挙げられます。

しゃっくりの引き金（原因）となるもの

・横隔神経（食道から横隔膜にかけて走る神経）を刺激する熱い／辛い食べ物
・胃にたまったガス（横隔膜を圧迫するため）
・炭酸飲料
・強い感情（喜びでも悲しみでも）やストレス
・過食

しゃっくりが深刻な理由で起こることもあるようです。
ここで紹介するのは、比較的深刻でないしゃっくりの対処法です。

しゃっくりが深刻な病気の兆候である場合

大抵の場合、しゃっくりは約48時間以内に自然に収まります。実際、「何もせずにいると、気づいたらしゃっくりが止まっていた」という経験をしたことがあるかもしれません。

ただし、しゃっくりが48時間以上続く場合、その背後に潜む病気の可能性も考えられます。

・頭頚部疾患：頭頚部腫瘍、甲状腺腫、咽頭炎など
・呼吸器循環器疾患：肺炎、胸膜炎、肺がん、心筋梗塞、縦隔腫瘍など
・消化器疾患：横隔膜ヘルニア、胃潰瘍、胃がんなど
・薬剤性：麻酔薬、ジアゼパム、ステロイド、抗がん剤など
・代謝性疾患、他：低ナトリウム血症、敗血症、心因性など

多くの場合は、一時的なしゃっくりであり、これといった明らかな原因がないことも珍しくありません。
しゃっくりが続くことはつらいことですから、嘔吐したり呼吸困難になったりする人もいます。

２日以上続いたり何度も起こったりするときには、受診して検査を受けることが勧められます。

先程挙げた病気の多くは、脳から首、胸、腹部の病気です。
このことから、中枢神経（脳）から横隔膜までに至る神経の刺激がしゃっくりを起こす原因として大きな要素ではないかと考えられています。

しゃっくりが長引く場合は、一度医師に相談してみることが安心です。

しゃっくりは一種のけいれんですので、しゃっくりに悩んでいる場合は、通常は脳神経外科を受診することが一般的です。
医師は物理療法や薬物療法などで適切な治療を提案してくれるでしょう。

まとめ

しゃっくりが発生すると、なんだか不快であり、夜間の睡眠に影響を与えて健康に悪影響を及ぼします。
地味ながらも実際に多くの影響を及ぼすため、しゃっくりを効果的に止める方法を覚えておくことは安心です。

今回はしゃっくり止めるほうほうを10個紹介しました。

しゃっくりの引き金となる要因には、ストレス、体の冷え、胃腸の不調、早食いや誤飲などがあり、これらは明らかになっています。